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なんかさわやかなゾンビ映画『ワールド・ウォーZ』を観てきた感想

なんかさわやかなゾンビ映画『ワールド・ウォーZ』を観てきた感想

8月10日から公開になった『ワールド・ウォーZ』を観にいってきました。本作はマックス・ブルックスの終末ホラー小説が原作で、ディカプリオの制作会社と入札競争の末、ブラット・ピットの制作会社が映画化権を獲得したことで話題になりました。

ところがこの映画、日本ではなんだか評判がよくありません。なぜかというと日本では「ゾンビ映画」ってわかると観客が入らないってことで本作を「ブラピの感動作品」って方向で宣伝しているからで、そう勘違いした人たちが劇場に来て「うげー!」ってなってるみたいw

最初に言っておきますが、本作はゾンビ100%の映画です。グロいシーンこそ最小限ですが、ゾンビがメイン、ブラピの感動作品的要素は消費税ほどもありません。逆にそこをわかって観るならそれなりに楽しめると思います。

あらすじ

世界各地で人間を凶暴化させる謎の疫病が蔓延、それはフィラデルフィアも例外ではなかった。暴徒化した患者群が街を襲撃したのだ。元国連職員のジェリー(ブラット・ピット)は、なんとか家族を連れて避難することに成功するが、避難先の施設で家族の安全と引換えに国連から現場への復帰を強要される。果たしてジェリーはこの謎の疫病を解明できるのか?

みどころ

ゾンビが走る!

本作のゾンビはなんと走る!しかもものすごい勢いで!ゾンビといえば腐りかけの身体をひきずって緩慢にしか動けないってのがお約束のはずが、今回は感染症ってことで五体満足、超ダッシュで襲ってきます(原作は走らないそうです)。

『28日後』くらいからでしょうか超ダッシュするやつが登場したのは。『ドーン・オブ・ザ・デッド(リメイク版)』のゾンビも超ダッシュしてましたね。ダッシュで追ってくるのも迫力はあっていいけど、やっぱりゾンビはのろのろ動いて追いつめてくるほうが好きかな。

圧倒的な物量!

ゾンビが走るだけでも相当怖いんですけど、襲ってくるゾンビの数が半端じゃないです。予告編にも押し寄せた軍団が人柱を作って壁を乗り越えるシーンがありますが、ものすごい数のゾンビが雪崩のように迫ってくる様子は圧巻です。まさにハリウッド級。逃げる気力すらわかないほどの物量で絶望感はばっちりです。

美しい家族愛&人間ドラマ

そんなものない。むしろ嫁のせいで死にかける。

ゾンビ映画はゾンビよりも、エゴ丸出しの人間の方が実は恐ろしいっていうのを描くのが常なんだけど、本作はそれもありません。むしろ登場人物みんないい人で、自分を犠牲にしても誰かを助けようとする姿に涙します(しません)。そんななんていうかスポーツマンシップ溢れる、さわやかなドラマw

個人的な感想

ハリウッドが作ったゾンビ映画ってことで俳優もスケールも1級品、グロさも抑えられ、諦めずに頑張れば希望はあるぜ的な前向きなストーリーを用意することで幅広い観客に対応したのでしょうか。飛行機が落ちて主人公だけ助かるところなどご都合主義なところは萎え萎えだけど、それ以外はテンポも良いし、オチもスマートで満足でした。カップルで観るなら怪獣映画より圧倒的にこちらがオススメですね。彼女「私がもしゾンビになっちゃったらどうする?」彼氏「ゾンビなっても一緒だよ」とかやってればいいと思います。

個人的にはゾンビに襲われたらまずはショッピングモールへ行っていただき、先に立てこもっていた人間たちとひともんちゃくあったのちに、北のセーフゾーンを求めて、一か八かの逃避行を決めていただくのが好みです。

嫁のひとこと

ブラピさわやか過ぎる。

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