home > 自転車

『ただマイヨ・ジョーヌのためでなく』を読んだ感想

ただマイヨ・ジョーヌのためでなく (講談社文庫)

著者/訳者:ランス・アームストロング

出版社:講談社( 2008-06-13 )

定価:¥ 800

Amazon価格:¥ 800

文庫 ( 450 ページ )

ISBN-10 : 406276086X

ISBN-13 : 9784062760867


ロード乗りならばその名を知らぬ者はいないランス・アームストロング。本書は彼の壮絶な半生を記録した自伝です。いつか読みたいと思いながら読まずじまいだった本書ですが、別の本を探しているときにたまたま見つけたので読んでみることにしたのですが、読みはじめたら止まらなくなって一気に読み切ってしまいました。

ランス・アームストロングは25歳の若さで睾丸癌を発病。肺、脳にまで腫瘍が発見され、生存率3%という絶望的な状況だった。しかし長く苦しい闘病生活を経てついに癌を克服、再び自転車の世界に帰ってくる。そしてついには地上で最も過酷な自転車レースであるツール・ド・フランスで奇跡の優勝を遂げる。(本書はツールで優勝するところで終わりますが奇跡の物語はそこで終わりません。なんとランスはその後ツール・ド・フランスで前人未到の7連覇を達成します!)

まさにアメリカン・ドリーム的な物語ですが、ランス・アームストロングは特別な才能に恵まれた人間だったからこのような結果を残せたのでしょうか?

いいえ、どんなときもあきらめずに徹底的にやり抜いたからです。そして、そんな彼を支える素晴らしいパートナーたちがいたからです。

僕とランス・アームストロング

最初に買った本格的な自転車はTREKのクロスバイク(7.3 FX)でした。そしてそのときお店にLIVE STRONGモデル(7.5 FX)が展示されていて、そのときはじめてランス・アームストロングの存在を知りました。その後、知れば知るほどその偉業の凄さに圧倒されるとともに尊敬しまくりんぐで、LIVESTRONGモデルを買わなかったことを後悔したものです。(実際には予算も足りなかったけどね)

『ヒルクライマー』はロード乗りならみんなアツくなる1冊

ヒルクライマー (小学館文庫)

著者/訳者:高千穂 遙

出版社:小学館( 2011-06-07 )

定価:¥ 690

Amazon価格:¥ 690

文庫 ( 361 ページ )

ISBN-10 : 409408620X

ISBN-13 : 9784094086201


ここ最近、街でスポーツタイプの自転車を見かけることが増えました。環境に優しいこと(自然はもちろん経済的にも)や高いダイエット効果もあって若い人から年配の人、女性ライダーも増えていますね。私も数年前にロードバイクを買って天気の良い週末にはよく荒川サイクリングロードに出撃しています。

多くの人はできるだけ緩急の少ないコースを走るのを好むと思いますが、一部にはただ平地を走るだけじゃ満足できない特殊な性癖を持った変態さんたちが存在します。彼ら(彼女たち)はあえて自転車で長く急な坂道を苦しみながら登ることに幸せを感じるそうですw 本書はそんな坂の魅力に取り憑かれた坂バカたちの物語です。

著者の高千穂遙自身が有名な自転車乗り(毎日多摩川沿いを50km走っている?)なだけあって臨場感が尋常じゃありません。自分もロードに乗っているからでしょうが、ページをめくるたびに、ビンディングペダルが足を締めつける感じや、ペダルを強く踏み込んだときにフレームがしなる感じ、吹き出した汗が白く乾いてざらつく感じ、がリアルに甦ります。

登場人物のキャラクター設定に若干の無理さを感じますが、恋愛、家族、生きる目標、などわかりやすいテーマに「なぜやつらは坂に登るのか?」という命題がほどよいスパイスとなってとてもテンポよく読めます。自転車の話もマニアックな内容にはなっていないので、自転車乗りじゃない方でも楽しめるんじゃないかなと思います(自転車乗らない人が本書に興味を持つことはないかもしれませんがw)。

あっという間に読み終えてしまうほど夢中になれて本書には大満足なんですが、すぐにでも走りにいきたくてウズウズと欲求不満が募ります。そして、そんなときに限って翌日は雨なんですよね…

あらすじ

マラソンを辞め目標を失い、大学も辞めてしまった青年が友人の遺品としてロードバイクを譲り受ける。そしてたまたま整備に立ち寄った自転車ショップでの出会いをきっかけにロードバイクとヒルクライムの魅力にはまっていく。息も止まるほどの苦しさに耐えながら登る坂の先には何が待っているのか?

おまけ:テンションが上がる自転車マンガ

弱虫ペダル 1 (少年チャンピオン・コミックス)

著者/訳者:渡辺 航

出版社:秋田書店( 2008-07-08 )

定価:¥ 440

Amazon価格:¥ 440

コミック ( 192 ページ )

ISBN-10 : 4253214517

ISBN-13 : 9784253214513


シャカリキ! (1) (小学館文庫 (そB-12))

著者/訳者:曽田 正人

出版社:小学館( 2006-06 )

定価:¥ 750

Amazon価格:¥ 750

文庫 ( 470 ページ )

ISBN-10 : 4091936423

ISBN-13 : 9784091936424


OverDrive(1) (講談社コミックス―SHONEN MAGAZINE COMICS (3581巻))

著者/訳者:安田 剛士

出版社:講談社( 2005-09-16 )

定価:¥ 420

コミック ( 192 ページ )

ISBN-10 : 4063635813

ISBN-13 : 9784063635812


ロードバイクで走りにいきたくなる一冊『ロードバイク熱中生活』

ロードバイクで走りにいきたくなる一冊『ロードバイク熱中生活』

寒くなるととたんに部屋にひきこもり、暖かくなるまで走りにいかなくなるヘタレですが、そんなヘタレのハートも燃え上がらせる熱い自転車エッセイを紹介します。

その本の名は『ロードバイク熱中生活』。
そのまんまストレートなタイトルに自転車バカの気配が感じられます。

本書はロードバイクについての指南書のような説教臭いものではなく、自転車好きに共感してもらえる読み物を目指したそうです。自転車マニアによる執筆ですがマニアックになりすぎない軽快でわかりやすい文章でロードバイク初心者でも問題なく楽しめます。一方で、自転車の知識・ウンチク、豊富な試乗やレース経験談などはベテランの方でも楽しめる内容じゃないかなと思います。

ダサいと思っていたドロップハンドル、変態にしか見えなかったド派手でピチピチなジャージ、不便で危険そうに見えたビンディングペダル、拷問器具かと思うくらいに硬くて尖ったサドル、などなど、ロードバイクに乗り始めると誰もがぶつかる小さな壁がありますが、本書ではそれら小さな壁との筆者なりの折り合いのつけ方が語られています。「あー、そういうこともあったな、わかるわかる!」と思い当たるところだらけですw

肩の力のぬけたゆる〜い雰囲気の本書ですが、「自転車大好き!楽しくてたまらない!」っていう熱い想いが溢れ出る一冊で、読んでるうちにすぐにでもロードバイクに飛び乗って走りにいきたくなってしまいます。

iPhoneの画面サイズで364ページと気軽に読めるボリュームですので、ロードバイク乗りの人はもちろん、ロードバイクに少しでも興味のある人は読んでみたらいかがでしょう。(盛り上がってロードバイク買っちゃうかもね)

著者について

著者の下野康史(かばたやすし)さんは『カーグラフィック』『NAVI』などの自動車雑誌に寄稿する自動車の世界の住人でありながら、趣味は自転車という変わった人です。東京(高尾山口駅)から新潟県(糸魚川)までの300kmオーバーの距離を1日で走破する「東京〜糸魚川ファストラン」に毎年参加している強者なので、もう趣味レベル超越していますが (;´Д`)

目次

  1. ぼくが自転車にハマったわけ
    • 自転車へGO!
    • 自転車、ナンボのもん?
    • 心臓にタコメーターをつけた理由
    • ポルシェバイクのこと
    • 男は黙って固定ギア
    • コワイ、楽しい、潔い
    • 固定ギア後日談
  2. 自転車生活へようこそ
    • 「車道」か「歩道」か
    • 「スピードメーター」について
    • 自転車と痛み
    • 「すね毛」は剃るべき?
    • 「ドロップハンドル」の魅力
    • 「チューブラータイヤ」と「WOタイヤ」
    • 「ビンディングペダル」と普通のペダル
  3. 自転車でどこまで走れるか
    • イトイガワ・オン・マイ・マインド
    • 坂バカ日誌
    • サディスティック佐渡
    • 神田川の源流を訪ねて
    • 往年の名レーサーと走った
  4. 自転車百花繚乱
    • 究極の”木製”自転車
    • 脚力で都心を流す「ベロタクシー」
    • 旅に出たくなる自転車
    • 「リカンベント」を知ってるか
    • 驚きのタンデム自転車
    • そろりそろりトライアルバイク
    • 富士山下って電気をおこせ
    • ミニチャリにハマッたワケ
    • 自転車自動車
  5. おわりに